ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.75(2019年11月15日)「消費税増税」で考える「人生の3大支出」

いよいよ、10月から消費税が8%が10%に引き上げられてしまいますね。そして、同時に導入される軽減税率がややこしい…。軽減税率の対象になる・ならない、つまり、損得の話が加わると、本来は増税への配慮として導入されるはずの軽減税率が、かえって批判の的になるかも知れません。

ところで、ライフプランという観点から消費税増税を考えてみると、どんなことが言えるでしょうか? 今回は、消費税増税を機に、人生の3大支出、つまり、「教育資金」、「住宅資金」、「老後資金」のことを改めて考えてみたいと思います。

まず、「教育資金」です。ご存じの方も多いと思いますが、学校教育について、例えば、授業料、受験料、入学金、施設設備費などは社会政策的配慮から消費税はそもそもかかりません。もちろん、「教育資金」は学校に支払うものばかりではないので(例えば、参考書代や学習塾代など)、増税の影響が全くないという訳ではありませんが、増税を機に教育資金プランを見直す必要はないでしょう。むしろ、注目すべきは、10月1日からの幼児教育・保育の無償化です。小さなお子様がいらっしゃるご家族向けの話にはなりますが、そのようなご家族はまさに今、人生の「貯めどき」にいる訳ですから、無償化で浮いたお金を使っては意味がありません。この無償化で月2〜3万円のお金を捻出できますので、ちょうど良いのは、つみたてNISAという税制優遇制度を活用し、お金が貯まる仕組みを作る、ということだと思います。

つぎは、「住宅資金」です。土地代には消費税はかかりませんが、建物代にはかかります。建物代だけでも単価が高いので、増税による負担は大きいと言えるでしょう。そのため、10月から住宅ローン減税の拡充が予定されているのです。このコラム執筆時点では8%での駆込み購入も可能と言えば可能ですが、増税を判断基準とした住宅購入はおススメしていません。なぜなら、ざっくり言えば、住宅ローン減税の拡充で増税の2%分は戻ってくるからです。つまり、増税前後で税制上の有利不利はなくなりますので、住宅購入を考えているなら、物件重視で判断することが大切になるはずです。

さいごは、「老後資金」。現役世代の立場で、収入−支出を「老後資金」を作るための原資と考えてみましょう。消費税増税で税金という支出が増えることになりますので、収入が増えないと、あるいは、もっと節約して支出を減らさないと、「老後資金」作りの原資が減ってしまいます。このままだと、消費税増税が老後不安を助長させることになりますが、実は収入が増えなくても、もっと節約しなくても、「老後資金」作りをしながら税金を取り戻す秘策があるのです。それが、今、話題のiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)です。なぜなら、iDeCoで毎月「老後資金」を積み立てると、その全額が所得控除の対象になり、所得税や住民税を払っている方であれば誰でも税金を取り戻せるからです。ですから、消費税増税でiDeCoの注目度がさらに高まることになるでしょう!

大和証券 確定拠出年金ビジネス部
2019/9/6作成

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