ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.81(2019年12月27日)大雨特別警報と「命を守るための行動」という呼び掛けに触れて

令和元年台風19号による豪雨で、東海・関東から東北にかけての広い範囲で甚大な被害が出ました。現時点でも被害の全容は判明していませんが、亡くなった方は70名を超えており、まだ行方不明の方もいらっしゃいます。被災された方々にお見舞い申し上げるとともに、1日でも早く安全と安心が確保されることを心よりお祈りいたします。

我が家は東京ですが、15年前の集中豪雨で浸水被災した地域に住んでいます。ですから、台風上陸の土曜日は朝から不安な一日を過ごしました。警報カメラで目の前を流れている川の水位を確認していると、その日は氾濫危険水位に迫るタイミングが2度ばかりありました。でも、15年前を教訓に整備が進んでいる地下調整池のお蔭か、何とか氾濫は避けられました。

一方、終日、TVニュースを見ていて気になったのは、大雨特別警報が発せられ、「命を守るための行動をとってください」という呼び掛けを何度となく耳にしたことです。気象庁は特別警報を発表して最大の警戒を呼び掛ける運用を6年前から始めているようですが、広範囲で長時間続いた今回の豪雨被害で、改めて認識された方も多いのではないでしょうか。
私もその一人ですが、「命を守るための行動」という呼び掛けに触れて思い出したのは、先日、ライフプランセミナーの講師で自衛隊基地を訪ねた際、副司令にお伺いした話でした。

  • 副司令
    「わざわざ遠い基地まで来てくれてありがとう。ところで、なぜ、自衛隊が隊員向けのライフプランセミナーに積極的に取り組んでいるのかご存知かな?」
  • 「自衛隊の方々は若年定年制で一般の公務員よりも退職の時期が早くなるので、その分、老後の備えが大切になる、ということでは?」
  • 副司令
    「それも一理あるね。でも、自衛隊でライフプランセミナーを実施するきっかけとなったのは、朝鮮戦争の米軍調査結果なんだよ。当時、武勇を挙げた米兵は他の米兵よりも貯蓄が多かったんだ。つまり、万一の時でも残された家族を養っていける備えがあったかどうか、ということ。この調査結果を踏まえ、隊員が後顧(こうこ)の憂いなく任務に邁進するためにはライフプランが大切だ、という結論に至ったんだ。」

この話をお伺いした時は、本当に身が引き締まる思いがして、私の講師ぶりもいつもの2倍くらい熱心になっていたと思います。自衛隊の任務は、言わば、究極の「命を守るための行動」ですが、老後の備えとともに、万一の備え(自衛隊にとっては“銃後の備え”と言った方が適切かも知れません)が大切になる、という考え方は我々現役世代も同じでしょう。特に、数十年に一度の災害と定義されている特別警報が、最近は頻繁に出ていることを考えると尚更ですね。

大和証券 確定拠出年金ビジネス部
2019/10/18作成

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