ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.93(2020年3月27日)新型コロナショックでも「いま、できる、こと」(3)

新型コロナウィルスのパンデミックで世界中の株価が急落しました。なぜ株価は急落したのでしょう?株価に影響を与える要因は色々ありますが、その代表格と言える「業績」、「金利」、「需給」の3つから考えてみたいと思います。

まずは「業績」。新型コロナウィルス感染が拡大し、世界中でヒトとモノの行き来が止まってしまいました。企業活動が機能不全に陥って、「業績」の急速な悪化が見込まれています。だから、株価が急落したのです。

つぎに「金利」。「金利」が上昇すると、企業は資金が借りにくくなり、企業活動が滞って、株価の下落要因になります。でも、今回は関係ないですね。なぜなら、新型コロナウィルスで「金利」が上昇した訳ではありませんから。

そして「需給」。「需給」とは、株式を買いたい人が多いのか、売りたい人が多いのか、という話。ウィルス感染の収束が見通せない中、「株価はどこまで下がるか分からない。そんなリスクは抱えられない。早めに手放そう!」と売りが殺到しました。四半期ごとに運用成績がチェックされる機関投資家はその傾向が強いでしょう。「我先に売りたい!」という悲壮感が重なり、株価が急落したのです。

さて、ここまでの基本的な話に、少しだけ理論的な話をつけ加えます。「業績」が株価に反映される理屈です。ざっくり言えば、株価とは、企業が将来生み出す利益を現時点の価値に換算したものです。また、近い将来の利益よりも、遠い将来の利益の方が不確実ですから、前者と後者が同じ金額だとしても、遠い将来の方が不確かな分、現時点での価値は小さく換算されます。逆に言えば、現時点の株価に与える影響は、近い将来の方が大きいのです。そして、新型コロナウィルスで近い将来の利益見込が急速に悪化したので、株価が急落したのです。

以上は現時点での話ですが、この理屈を半年後や1年後に置き換えて考えてみてください。半年後や1年後には、現時点の株価急落に大きな影響を与えている近い将来は過ぎ去っています。そして、半年後や1年後から見た近い将来の利益が、現時点での近い将来よりも少しでも改善していれば、株価はどうなるでしょうか?「業績」と株価の理屈に従えば、株価は上昇しているでしょう。これが、“何十年かに一度のショック”の後に株価が急上昇する理由の一つです。

ですから、新型コロナショックでも「いま、できる、こと」として認識すべきは、今まさに、投資の大原則「安く買って、高く売る」の「安く買う」チャンスが到来している、ということです。でも、株価の乱高下を目にすると、いつ買えばいいのか分からないかも知れません。ウィルス感染の収束が見えない段階では尚更でしょう。そんな人は「長期・積立・分散投資」の積立投資(=時間分散)を思い出して下さい。近い将来が近い将来である間、積立感覚でタイミングを分けて買えばいいのです。きっと、素敵な投資経験になるでしょう!

大和証券 確定拠出年金ビジネス部
2020/3/27作成

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