ライフプランコラム「いま、できる、こと」vol.121(2020年10月9日)GPIF(ジーピーアイエフ)の分散投資(3)

投資初心者向けのアドバイスでよくあるのが「自分のリスク許容度を考えましょう!」です。でも、リスク許容度ってどのように考えたらいいのでしょうか?今回はそんな素朴な疑問をお持ちの方へ、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の分散投資のデータを使いながらご説明しましょう!

まず、GPIFの公表データをもとに、国内債券、外国債券、国内株式、外国株式のそれぞれを少なくとも5%組み入れる969通り(この計算だけで疲れ果てました。。。)の資産配分について、リターンとリスクを試算してみました。代表的な資産配分を整理すると以下のようになります。

代表的な資産配分のリターンとリスク

代表的な資産配分のリターンとリスク

この表でリターンから資産配分を選ぶのは簡単ですね。例えば、「4%のリターンを期待したいから、資産配分は25%ずつだ」という感じです。一方、この資産配分のリスク(標準偏差)は12.32%となっています。これは1年間のリターンがどれくらいブレそうか、ということを示しています。そして、金融理論では、リターンは2/3の確率で中心から±1標準偏差に収まり、95%の確率で±2標準偏差に収まるとされます。この95%の確率でリスクを見込めば、残り5%はレアケースになりますので、最悪のケースを想定できると言われているのです。例えば、1年後の最大損失率は、4%−12.32%×2(標準偏差)=▲20.6%になります。これを100万円投資した時の金額に置き換えるともっとイメージしやすくなります。

100万円投資した時、1年後の最大リターン額と最大損失額

100万円投資した時、1年後の最大リターン額と最大損失額

つまり、GPIFと同じ3の資産配分で100万円を投資すると、1年後に最大20.6万円損をする可能性がある、ということです。そして、この縦に並んだ最大損失額を見て、ご自身で耐えられる金額から横に見て資産配分を決めることが、「自分のリスク許容度を考える」ということなのです。

金融機関のHPでよくある「あなたにあった資産配分を診断します」というサービスも基本的には同じ考え方です。高度で小難しいことをやっている訳ではないんですね、実は(笑)。

  • ※年金積立金管理運用独立行政法人「2019年度 業務概況書」のデータをもとに筆者が試算

大和証券
2020/7/31作成

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